ケインズかハイエクか
- 作者: ニコラスワプショット,Nicholas Wapshott,久保恵美子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/11/01
- メディア: 単行本
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現在の論争は彼らの延長線上にある。そのことから彼らが、まるで水と油のような関係にあったと思い込んでいる人が少なからずいるだろう。だがしかし、そうではなかったという。
この書によれば、オーストリア祖国の壊滅をハイエクは目の当たりにし、産物であるひどいインフレにも直面していた。しかし、彼らにもヒーローがおり、支えであったのか、彼の著書にみな感銘を受けていたという。
その彼の名は、ジョン・メイナード・ケインズ、おそらく世界で最も有名な、かの大経済学者であった。ケインズはハイエクにとって、このころから特別な存在だったようだ。
そんな彼らの出会いは、ミーゼスの元にいたハイエクを、唯一ケインズに対抗できるであろうと考え、ロンドン大学のライオネル・ロビンズが招請したことにより近づいた。彼らの論争も始まることとなった。。。いったい、どちらが勝者なのだろうか? しかし、この書に明確な答はない。読者が感じとるほかないようだ。